白石 英才 教授

白石 英才 教授 Hidetoshi SHIRAISHI

白石英才准教授

担当科目

論述・作文A・B

専門分野

生成音韻論,アイヌ語,ニヴフ語

研究テーマ

ニヴフ語

子音交替:表層では一見複雑に見える子音交替現象が実は少数の音韻論的原則の組み合わせにより生成されているにすぎないことを証明する.

喉音音韻論:表層では有気vs.無気,有声vs.無声という対称的対立をなしているように見える阻擦音の喉音素性対立が実は有気vs.ゼロという非対称的対立であることを種々の音韻現象を証拠に用い証明する.

アイヌ語

母音の無声化:日本語の母音の無声化との相違点,類似点を明らかにしその発生のメカニズムを解明する.

高母音の半母音化とわたり音挿入:アクセントが関与する現象(佐藤1996, 1997ほか)であることを確認した上でより広範なデータに適用可能とするため規則の一般化を試みる.

データ収集

北海道,サハリン北部においてフィールドワークを行って新たなデータを収集し,逐次公刊する.

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所属学会

日本言語学会,日本音韻論学会

社会活動

 

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ゼミナール

教養ゼミナールA サハリンの先住民族

石油,天然ガス,木材,それにカニ,サケ・マスといった漁業 資源.宗谷海峡を隔ててわずか40km北にあるサハリンは資源が豊富であり,日本,とりわけ北海道との経済的な結びつきは近年ますます緊密なものとなりつつある.またかつて日本領樺太時代には五十万を超える日本人が居住し,戦後そのほとんどが北海道に引き揚げたことなどからも歴史的なつながりも深い.しかしロシア人や日本人がサハリンに到達するはるか以前からこの島に居住していたニヴフ,ウィルタ,あるいはサハリンアイヌといった民族について我々はどの程度のことを知っているだろうか.このゼミではこうしたサハリンの先住民族について受講者が関心を持ったテーマについてそれぞれ調査,発表し,その歴史と実態についての知識を深める.

学生にお勧めの書籍

『太郎物語(大学編)』
新潮文庫
曽野綾子
[推薦理由]
何となく大学に入り、何となく毎日を送っている人に特に勧めます。ぼくは中学校の恩師の蔵書からもらいました。学生時代なぜか春休みになると読みたくなり、毎年読んでいた記憶があります。
『菜の花の沖』
文春文庫
司馬遼太郎
[推薦理由]
ぼくはロシア(サハリン)留学に行った後に読みましたが、できれば行く前、それもみなさんくらいの年齢で読みたかった本でした。江戸時代における造船と航海技術の発展、産業と物流の発展、アイヌと和人の関係、日露関係史(ゴローウニン事件)、そして恋愛。ありとあらゆるテーマがぎっしり詰め込まれている珠玉の名作です。特に函館出身者にはmustです。

学生へ一言

現代を生きる我々にはちょっと信じられない話ですが、かつて鹿児島(薩摩藩)とイギリスが戦争をしたことがありました(薩英戦争)。幕末の1863年のことです。当時の両者の実力差を現代に例えればサッカーの鹿児島県選抜とイングランド代表ほどと言えばわかりやすいでしょうか。この戦争のきっかけは前年、武蔵国生麦(なまむぎ)村(現神奈川県横浜市)を通行中の薩摩藩の行列を、乗馬したイギリス民間人の一団が乱したことを薩摩藩側が咎めイギリス人を殺傷したことです。予想されるイギリス側の報復に備え薩摩藩は以後、戦闘訓練に励みます。海外のメディアも注目したこの戦争は誰もがイギリスの完勝を予想しましたが、軍艦7隻で臨んだイギリスに対し薩摩藩は思いのほか善戦し、市街の大半を焼かれる被害を出しつつもイギリス艦隊に一定の被害を与え追い払うことに成功しました。興味深いのはその戦後で、イギリス艦隊が備える火砲の圧倒的な破壊力に薩摩藩はそれまでの藩論であった攘夷、つまり日本から外国人を排除すること、の愚かさを悟り、イギリスをはじめとした諸外国と交流して優れた兵器や科学技術の導入に努めます。その結果イギリスと薩摩藩は急速に接近し(それがやがて倒幕へとつながります)薩英戦争の2年後にはイギリス公使パークスが鹿児島を訪問し大歓迎を受けます。そんなに仲良くなるなら最初から戦争するなよなあと思わないでもないですが、それは結果論でしょうね。
なお生麦事件の石碑が京急本線生麦駅近辺に、薩英戦争の戦跡(砲台跡)が鹿児島にあるそうなのでいつか訪れたいと思っています。また詳しくも読みやすい書籍として下記もお勧めです。
『生麦事件』吉村昭著、新潮社1998年